ヤフオクでジャンクのニコン Fを安く仕入れたものの 露出計が動かないので分解してみた。
ジャンクの理由はシャッタ―ボタンが動かないというものだった

Sem título
しかし、ヤフオクのその写真をよく見れば シャッタ―ボタンの回りのリングが巻き戻しの位置(R)でロックされた状態にあり ひょっとすればRからAの位置に動かせば動くのではないか思って入札してみた。
ソフト皮ケースが付いて 鏡胴が新品見たいにピカピカで レンズにも傷も曇りもない50㎜F1.4が付いて5000円でしたが 入札したのは筆者だけで、落札になりました。

1ヵ月ほどしてそのFが日本から届いたので 早速問題のリングをRからAに動かし、巻き上げてみたら思っていたように見事に動いたのでした。100%ラッキーだった。

問題はフォトミックTnと呼ばれるファインダーの露出計が動いていなかった事で 時間を見つけて 分解に挑戦してみたところ メーター本体は生きていて 動かない原因はバッテリー室から来るリード線とワッシャの半田が緑青ではずれ バッテリーのアースが浮いていた事と 基盤のアースをとる別のワッシャの接触が悪くなっていたのが原因のようでした。

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 上部のレザーを時間をかけてゆっくりとはずし 
 四本のねじで固定された黒パネル金属性のカバーを外したところ
 プリズムを外すために特に必要な作業ではないが 
 こうしておけばプリズムを外すための作業が楽になる。

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 接眼部のレザーもついでに外し 2本のねじを外して接眼レンズも清掃した。

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 プリズムは矢印のところの4本のビスを緩めて外す。 
 先に反対側にあるファインダー上部の黒パネル板を外しておけば作業が楽。

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 プリズムを外してファインダーを縦位置にしたところ 電池室から来るリード線の先端にある
 ワッシャのハンダが粉を吹いて外れていたのが分かり やすりをかけてハンダをやり直した。

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 基盤のアースを取るワッシャ 時間の経過でこれも接触が悪くなっていたようだ。

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 黄色の矢印のところのビニールをうまく破り その下の中央の接点に
 アナログテスターのリード棒のひとつを当てて見て 露出計のメーターがカチカチと動けば
 メーター自身はOK。
 
 緑色の矢印の奥のあたりにある感度調整用の抵抗体を 清掃用のアルコールをしみこませた綿棒を
 軽くあてたまま その状態でシャッターダイヤルを何回か回して清掃すれば
 針の動きがスムースになる。
 矢印の位置にはバネの接点を示してあるので 実際の作業は左側の切穴で行う。

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 露出計の指針

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 露出計のパネルが少しさびていたので 黒塗をして完成させた。